生きてさえいれば。そしてユニコーンに見る、続けることの大切さ。

たまに、なんだか辛~いときがあります。

だからといって、この世から消えてしまいたいわけではないのですが。

悲しいなぁ…と思うことが、多々あります。

そんなとき子どもには、ついキツイ態度で接してしまいます。

周りの人には、ニッコリ笑顔で接しています。

心のうちは、苦しくてドロドロしているのですが、充実した日々を送っている体を装っているのです。

苦しくて逃げ出したいけれど、子どもを犠牲にしちゃいけないから、ここで踏ん張っています。

子どもを守るのが私の仕事だから、全てのことは、子供の幸せにつながっているから。

でもキツく当たっている時点で、子どもは幸せじゃないんじゃないか?

”子どもの幸せ”なんて、すべて私の押し付けなんじゃなかろうか。

自分なんて元々大した人間じゃないしな。

人のこと偉そうにあれこれ言う資格なんて、ないんだよ。

そんなふうに、さらにドロドロと落ち込んでいくのでした。

 

 

「ミディアム 霊能者アリソン・デュボア」というアメリカのドラマをご存知でしょうか。

霊能力を持つアリソンという主婦が、事件の犯人とその手口を、夢を介して解決していくという内容です。

その中で、下記のようなセリフがあります。

 

先日 驚くべき記事を読んだ

ゴールデン・ゲート・ブリッジから

飛び降り自殺を図った人へのインタビュー記事だ

一命を取りとめた人々は

全員が こう告白している

“水面まで3分の2ほど落ちたとき

突然 気がついた

この世に解決不可能な問題など

何ひとつ存在しない

すべて克服できる”と

 

「Medium」Season1, Episode7 Jump Start

 

I read the most amazing article in The New Yorker the other night.

This social scientist, this researcher went out and did this study where she interviewed everyone who had ever attempted to kill themselves by jumping off the Golden Gate Bridge.

And it turns out every single person she interviewed, every single one confessed that after they threw themselves off that bridge, about two-thirds of the way down, it suddenly occurred to them that all the seemingly insurmountable problems they’ve had in their lives were fixable– every single one.

 

私は学生時代、ユニコーンが大好きでした。

初めて聴いた曲が「おかしな二人」で、「たとえ勝てはしない勝負でも、どうにかなるの」という歌詞が、私の心にストンと落ちたのでした。

そのころの私は、何もかもがうまくいかなく、今の暮らしをどうにかしたいけれどどうにもならない、そんな渦巻きの中でもがいているような日々を送っていました。

だけどそうか、人生どうにかなるんだ。

詞を書いた人も歌っている人も、誰かの生死を意識して作られたわけではないのでしょうが、

でもこの歌がきっかけでユニコーンが大好きになり、私にとっては次の新しいCDがリリースされるまで、毎月の音楽雑誌が発売されるまで、なんとかがんばってみようと思える、そんなバンドだったのでした。

何度も何度も繰り返しCDを聴き、あるときはベースの音だけを、あるときはドラムの音だけを追ったりと、深く聴き込んだ唯一の音楽でした。

そうこうしているうちに、なんとなく人生が変わり、なんとなく楽しく暮らせるようになり、音楽もあまり聴かない日を送るようになっていました。

そしてある日、突然の解散。

あらら、そっか~。他にライブに行きたいと思えるようなバンドもないし、もうこれからは深く音楽を聴くこともないなぁ。

好きなアーティストはその後も現れましたが、ユニコーンほどはまったことはありませんでした。

時代はパフィーが売れて、アムラーが街を闊歩し、コムロになったと思ったらモーニング娘にAKBという世の中になっていました。

私はというと、結婚し、子どもが生まれ、ずっと続けようと思っていた仕事を辞め、

自分が考えていたのとは全く違う世界で生きるようになっていました。

思ってもみない暮らしにとまどい、それでもなんとなく日は過ぎていきました。

 

そんな日々のなか、ユニコーンが再結成されました。

このとき、私は強く思ったのです。

そうか、続けるって大事なことなんだ、と。

 

私たちは卒業や転職・退職などで、人と違う道に進まなければならなくなるときが必ず来ます。

でも何かを誠実に続けていれば、いつかまた、同じメンバーで集まることができるかもしれません。

まったく同じことではないかもしれないけれど、続けることによってチャンスの芽がすくすくと伸びていくかもしれない。

年をとったから、子どもを産んだからもう終わり、ということではないのかもしれない。

 

だから、生きてさえいれば。

 

辛いことがあっても、生きていてほしい。

そして次に進む道を、心の糧にしてほしい。

誠実に、何かを続けていってほしい。

 

人の道に外れず、まっとうに生きること。

何かに巻き込まれそうになったら、逃げること。

誰かに罪をかぶせない。そもそも、かぶらせなきゃいけないような、外れたことをしないこと。

 

なんとなく今日みたいにナーバスな日は、自分にそう言い聞かせながら暮らしているのでした。

投稿者: うずピータン

40代ってもっと大人だと思っていた。 いまだに色々あがいたり挑戦したりしています。 ブログ始めて3年たちまして、ただいま48歳でございます。