同じ話を何度もするおばさん、それは私です。

あなたの周りには、同じ話を何度もするおばさんっていませんか?

 

-どや顔でしゃべってるけど、前にも聞いたことあるんですけど。

-もうそのエピソード聞き飽きたよ。

-なんで同じ話ばっかりするんだろう。

-悪い人じゃないんだけど、この人とおしゃべりするの、疲れちゃうんだよね。

 

と、ついつい苦笑してしまったり、見下したり、そっと離れてしまうのではないでしょうか。

 

私は10代のころから、何度も同じ話をしてしまっていたし、同じエピソードを聞いていたにも関わらず、毎回新鮮に「えー!!それほんと?」などと驚いてしまっていました。

友達に「ねぇ、その話何度目?」とか、「何回聞いたら覚えるの?」と怒られて、高校生のころやっと自分の習性に気づいたのでした。

きっとそのせいで、何人も友達が離れていったと思います。

その後もずっとその傾向は続き、おばさんになった今でも相手の表情で「あ、今同じ話をしてるんだ!」とはっと気づいて落ち込むということを繰り返しています。

さて、私はどうして同じ話を何度もしてしまうのでしょう。

私は人に話した内容を本当に覚えていないのです。

(人から聞いた話は、以前よりも覚えていられるようになりました。)

誰に何を話したのか、よほど大きく印象に残ることがないと記憶していられないのです。

逆に世間の皆さんの、誰に何を話したのか覚えていられるという能力のほうが、私にとっては驚愕なのです。

年をとったり、または認知症の症状として、同じ話を繰り返すというのは聞いたことがありますが、私は高校生のときから始まっているので、それは違います。

ネットで検索したところ、心理カウンセラーの人の「分かってほしいのではないか。人に分かってもらえてないと感じているのかもしれない。」という分析がありましたが、私の場合はそういう気持ちを持っていないのと、「分かってほしい」という気持ちがあるということは、以前同じ話をしたことを覚えているという前提があるはずなので、これも当てはまりません。

もう1つ、発達障害ではないか?という分析もありましたが、ネットにある症状を見ても、「同じ話を繰り返す」以外はあまり当てはまらず…。

そしてそんな中、見つけたのが「ステロイド精神病」というものでした。

 

私は生まれつき、アトピー性皮膚炎を患っていました。

耳たぶに湿疹があり、それがどんどん体中に広がっていったそうです。

私が子供のころ、治療の中心となっていたのはステロイドの塗り薬、そしてかゆみ止めの飲み薬でした。

今と違ってお薬手帳もネットもありませんから正確に何の薬をもらっていたのか分かりませんが、飲み薬は抗ヒスタミン剤を処方されていたのだと思います。

それを20歳まで、毎日毎日ずっと摂取し続けていました。

20歳を過ぎて出会った病院が脱ステロイドを唱えており、この頃からステロイドから抜けることができ27歳でアトピーが治りました。

 

27年アトピーと闘った私ですが、自分が精神面でおかしくなったと自覚したのは、小学校3年生のときでした。

普段はおとなしいのに突然激高し、男子2人に馬乗りになって殴りかかる。

すぐ人に喧嘩を売られているような気持ちになる。怒りっぽい。

朝起きられない。午前中はしばらく頭がボーッとしている。

学校の行事や、家族でどこかへ出かける前は激しく気分が落ち込む。

 

いつしか、すぐにキレる自分の性格を抑えるには、周りを見ないことが一番だと思い、観察することを止めました。

そして人の話をあまり真剣に聞かないようにし、とりあえずいつもニコニコしていたら、うずピータンちゃんはいつもニコニコして優しい人だと言われるようになりました。

でも本当は違うのです。

ニコニコしているその心の内は、怒りのマグマが常に渦を巻いていたのです。

だからふとしたきっかけで爆発し、周囲の人を仰天させてしまっていました。

それじゃいけないと一生懸命コミュニケーションを取るようにしたら、気づいたら同じ話を何度もする人間になっていました。

 

もしかすると、何度も同じ話をするということと、子どものころのアトピー治療(ステロイドと抗ヒスタミン剤)は関係ないかもしれません。

しかし私は「ステロイド精神病」という言葉を見つけ、なぜかホッとしたのです。

ステロイドは心理(うつ病など)、認知(とくに記憶機能)、行動の障害を引き起こすリスクがあり、薬剤(ステロイド)によって引き起こされる精神症状を「ステロイド精神病」と名付けているそうです。

私に関しては今更検証のしようがありませんが、こういった20年間のステロイド摂取が原因だったのかもしれないと分かっただけでも腑に落ちた感があります。

人間は、言葉によってしか理解しないとどこかのドラマで言っていましたが、本当にそうだなと思います。

原因が分かったところで、今度は対策です。

周りの人に迷惑をかけないよう、今後心がけることは下記3つです。

 

1.過去の話はしない

昔のエピソードは、すでに話した可能性が高いので、直近の話だけをする。

 

2.聞き役に徹する

自分から何かを話さない。エピソード展開をしない。質問だけする。

 

3.良かれと思ってのアドバイスはしない。

たぶんもう、話したことある。

 

アトピーは、45歳の私が小学生のときは、まだまだ知る人の少ない病気でした。

ですが、クラスに必ず1~2人は患者がいましたので、今の私と似たような記憶障害に悩んでいる人もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

あなたが悪いんじゃないです。

 

しかし周囲の人には、天然だとか面倒とか思われてしまいがちなので、共に対策を練って快適に暮らしていきたいものですね。

投稿者: うずピータン

40代ってもっと大人だと思っていた。 いまだに色々あがいたり挑戦したりしています。 ブログ始めて3年たちまして、ただいま48歳でございます。