『バカとつき合うな』
堀江貴文、西野亮廣
徳間書店 (2018/10/26)
学生時代まで、私たちはお互いが傷つくようなプライバシーに関わる質問は、控えてきたように思います。
彼氏の有無、親の職業。
そして少し海外に目を向けるようになってくると、
政治と宗教の話も、気軽にしてはいけないものなんだなということを学ぶのではないでしょうか。
ところが社会に出た途端、驚くような質問をたくさん受けることになります。
「付き合ってる人いるの?」
いないと答えれば、
「あの人(社内の男性を指して)、独身だからお相手にどう?」
いると答えれば、
「結婚は、いつ?」
どれだけ失礼なんだろうとびっくりしてしまいますが、
独身の男女は、こういう質問を上手くかわすことも日本社会では求められる一つの要素のようです。
そしてこれは、結婚したからといって、終わるものではないのです。
結婚すると、今度は
「子どもは、まだ?」
子どもが生まれると、
「2人目は、いつ?」
そんなことが、本当にあなたの関心事なのかと逆に問い詰めて泣かせてやろうかと思いますが、
聞いた本人は、軽い世間話のつもりだったり、
結婚や出産っていいものよ~、っていうアドバイスを良かれと思ってしていたりするので、
こちらもうまく流さないといけないのです。
やっとそういう質問がなくなったのは、私の場合、2人(男女)の子どもを産んでからでした。
もしも2人とも同じ性別だったら、いまだにあれこれ言う人もいたかもしれません。
(3人目は?とかね。)
『バカとつき合うな』に出てくる「善意のバカ」の項目を読んで、
私は上記の「結婚」「出産」「子どもの数」を気軽に聞いてくる人って、
「善意」からきているのかもなぁと思いました。
だからたぶん、周りの人に「そんな失礼なこと言うな」って注意されても、
「何がいけないのよ?」って逆ギレしそうな感じがします。
自分がいいことしていると信じて疑ってないから、なにを言っても耳を貸さない。
(p123 l4-5)
善というのが、思考停止をする口実になってしまっている。
(p124 l7)
こういう人って自分が思い描く図になるまで口出しを止めないので、
可能な限り離れるのが、自分の精神のためだなと思います。
なぜなら、
バカは強要してくる
(p44 l9)
からです。
いいことをするときは、ふだん以上に慎重にならなければいけないと思ってます。
空回りした独善じゃなくて、ちゃんと人のためになる独善になるように。
思考停止しないように。
なぜなら、それだけ善は怖いものでもあるからです。
(p126 l8-11)
そして、自分が善意でモノを言うときは、人のために本当になっているかどうか、
私もよくよく注意して発言しようと思ったのでした。