さて、改めて前回の子宮内膜症治療の記事を読み返してみると、感情的になりすぎていて恥ずかしくなりました。
正直な気持ちを書いたのですが、冷静に私がどのような治療を行ってきたのかきちんと書いてこなかったことに気づきましたので、
改めてこれまでの履歴を簡単につづりたいと思います。
【2016.2月】
子宮内膜症で、チョコレート嚢胞4cmが見つかる。
生理が終わってから病院に行ったため、治療はできず。
次回の生理がきたらすぐに投薬するので来院してね、と言われる。
【2016.3月】
リュープリン注射を打つ。
一回注射を打つと、効能が1か月もつ。
【2016.4月~7月】
ナサニール点鼻薬を処方される。チョコレート嚢胞が3cmになる。
【2016.8月】
クリニックを変える。ナサニール点鼻薬を処方される。
【2016.10月】
ディナゲスト開始。
子宮内膜症の治療薬、方法はいくつかあるようですが、
年齢が高いと(40歳以上?)、血栓のリスクが高まるのでピルの処方はされません。
さらにチョコレート嚢胞があると、治療の選択肢が狭まります。
私が行っているのは、“Sequential法”といい、
GnRHアゴニスト(偽閉経療法 – 私の場合、リュープリン注射とナサニール点鼻薬)を半年行ったあとに、
ディナゲスト(黄体ホルモン)を1日2錠摂取するというものです。
このように組み合わせることにより、ディナゲストの副作用(不正出血)を押さえることができるのだそうです。
GnRHアゴニストは、効果が高いですが副作用も強く、骨粗しょう症のリスクが高まるため、その使用は原則6か月までとなっているとのことです。
まとめると、私が行った治療は、
リュープリン(注射)月に1回。半年で計6回打つ人もいるが、私は1回で終了
ナサニール(点鼻薬)朝、晩の1日2回。2週間で1本使う。私は5か月分10本噴射
ディナゲスト(錠剤)朝、晩の1日2回。この薬は半年という制約がないので、今後はずっとこの薬をのむ予定
です。
さて、上記にも書きましたが、8月にナサニールを処方してもらった後、次にクリニックに行ったのは10月でした。
どうして9月に行かなかったのでしょうか?
それは、最初にナサニールを処方されたときのこと。
先生から、
・2週間で1本使うこと。15日目からは新しい点鼻薬を使用すること。
・普通に朝・晩使っていても、薬剤は余る。
・いちおう“6か月”が使用期限となっているが、余った薬剤を1本にまとめて使ってかまわない。(=7か月使ってよい)
と言われていたので、9月は余ったものを使用していました。
朝、晩の1日2回は、つい忘れてしまってすっ飛ばしてしまうことが多かったのと、
なぜだかわからないけれど、7月の診察で「え!1日2回使ってるの??」と驚かれたので、1日1回で十分なのかなぁと勝手に判断(これこそ、素人判断)していたら、
10月になっても丸々1本余っているという結果に…。
このガイドラインの“半年”というのは、薬の全体量(=半年分の量)なんですかね?それとも本当に6か月という時間?
今行っているクリニックの先生も、余った分を使用して大丈夫なようだったので、9月はナサニールを使い続けていました。
そしてその間に、自分の心の整理をしていました。
何を大げさなと言われそうですが(実際言われたけれど)、やはりチョコレート嚢胞がガン化しやすいという事実から目を背けられないでいました。
医療側から見たら、100人に1人、1%の確率かもしれない。
でも患者側からしたら、なるか、ならないかの2択であり、気持ちの上では確率は50%なんですよね。
だから怖い。
ほとんどの人が良性のままだから大丈夫だよと言われても、
私がその1%に該当しないとどうして言えるの?
チョコレート嚢胞を持っている人を全員手術していたら、
医師の数が足りなくなって医療機関崩壊だよと言われても、
そんなのあなたたちの事情じゃないか、私の病気に何の関係があるの、
と声を荒げたくなってしまうのです。
手術することは否定しませんよ、うずピータンさんの気持ち次第ですよ、と言いつつも、
でもやっぱり99人は悪性にならないんだからね、と苦笑いしながら言う。
じゃあ、私のチョコレート嚢胞が悪性になったら、先生、責任とってくれるの?
先生はそのとき、なんて言うつもりなの?
“ごめーん、やっぱ悪性になっちゃったネ。(てへ)
でもさ、ほら、1%の人はそうなるものだから。”
そんな感じ?
いったい、ディナゲストはいつまで摂取するんだろう。
昔アトピー患者だった私は、薬を長期間体内に入れることに抵抗があるのです。
これから数年して、やっぱりあの薬は深刻な副作用があったね、なんてニュースになるところを想像したりしていました。ステロイドのときみたいに。
しかし、そんな私に、ディナゲストの治療を前向きにとらえようと思うきっかけが3つあったのでした。
小林麻央さんのブログを読んだ
このように有名な方が、今現在の闘病記録を日々アップしてくださるのは、本当に意味があることだと思います。
どれほどの人が、自分は一人じゃないんだと希望を持てたことかと思います。
麻央さんと一緒にするなと怒られそうですが、でも、私は9月29日のブログの、「この薬(抗がん剤)にも治験があって、たくさんの人の涙や苦しみがあった」という文章にハッとさせられたのです。
そして、こんなに美しくて聡明な人でさえ、今の病院に決まるまで何度か転院をしたり、
最初の診断で乳がんを発見してもらえなかったりといった体験をしていることが、私には大きな衝撃でした。
転院をしたということは、自分の考えとは違う何かがあったからだと思います。
最初に「様子を見ましょう」と言った病院だって、きっと評判の良いところに行かれたのでしょう。
小林麻央さんといったら、きっと誰もが手助けしたくなる、誰もが大切にしたくなる、そんな存在だと思うのですが、そのような人でさえ、病気に関してうまくいかないことが起こってしまった。
「後医は名医」という言葉がありますが、それでも「何度か転院した」と書いてらっしゃるということは、色々と考え悩み苦しんだのだと想像しました。
麻央さんでさえ、ここと思う病院に巡り合うまで時間を要したのだから、
私などが多少嫌な思いをするのは当たり前のことなのかなと、ある意味すっきりした気持ちになったのです。
「元気になるシカ!」を読んだ
Fireタブレットを見ていたら、おすすめの本にこの「元気になるシカ!」がありました。
“アラフォーひとり暮らし、告知されました”という文言を見てスルーしかけたのですが、
表紙が私好みの可愛らしい絵柄だったので、どんな本なんだろう、告知ってなんの?と思ってクリックしてみました。
この本は、漫画家の著者が卵巣がんの告知を受けたところから始まり、手術の様子や抗がん剤を受ける様子などを詳しく、そしてとても可愛い絵で描かれているコミックエッセイです。
もし卵巣がんになったらどのような治療をしていくことになるのか、しっかり知ることができてよかったです。
私が先生に質問したときは、だーかーらー、1%の確率なんだって!まだなってもねーのに知ってどーすんの?という感じで、投げやりな答えしかいただけなかったので、とても参考になりました。
腸管子宮内膜症かもと考えた
子宮内膜が腸管に増殖することを、腸管子宮内膜症と言います。
腸管子宮内膜症は癒着を起こしやすく、子宮後屈となり排便痛を伴うことが特徴です。
本当のところ、どれほどの癒着なのかということは、開腹しないと分からないらしく、
また単に患部を切除すればよいというわけではなく、生理がある限りは再発の可能性があるとのことです。
私は生理のときの排便痛がひどかったので、この可能性もあるなと思いました。
1回の手術で解決しない可能性があるのなら、
予防的な手術ではなく、本当に必要になったときに切除するほうが良いのかなと考えるにいたりました。
ここまでの過程を経て、薬をのんで生理を止めるのが私にとって一番の方法なのではないか、とやっと気持ちが治まりました。
今後も定期的に婦人科に通い、病巣に変化はないか、診察を受けていこうと決めたのでした。