先日、子どもの予防接種を受けに、久しぶりに小児科へ行きました。
普段は、風邪をひくと耳鼻科へ、ぜんそくは気管支内科へ、あせもやニキビの悪化は皮膚科へ、
というように、その症状に合ったクリニックへ行くようにしているからです。
その小児科では、もしも何か重大な副作用が表れたらすぐに対処できるように、
予防接種を打ったあとは、30分、受付前のソファに座って様子を見るように言われます。
先日もぼんやり座って待っていたわけですが、
ふと、ラックにある雑誌に目を止めて、パラパラとめくりました。
それは、赤ちゃんを持つお母さん用の月刊の雑誌で、
私も子どもが赤ちゃんのころは、ずいぶんお世話になったものです。
その月の特集は、赤ちゃんの夜泣きの対処法でした。
そうそう、大変だったっけ。
うちは2人とも、夜泣きで大変でしたし、
幼稚園に入る前くらいまで、夜中に突然泣き叫ぶ「夜叫症」にも悩まされていました。
生まれたての赤ちゃんのころは、上の子は抱っこじゃないとダメで、
授乳が済んで、さて、と布団に降ろそうものなら、
「誰が背中をつけていいと言ったーーーーーーっ!!」
と言わんばかりに、あんぎゃーーーっ!!と泣くのです。
だから、また寝付くまで抱っこして、
そろそろいいかな?と布団に降ろすと、またあんぎゃーっ!!
と泣くので、また抱っこして、
それを繰り返すうちに、次の授乳となるわけで。
あれは、本当につらかった…。
何が辛いって、人間、横になって眠れないって、本当につらいものなのですね。
それまで金曜と土曜の夜は、明け方まで海外ドラマを見て、
翌日は昼過ぎまで寝て、と好きに暮らしていたからだにとって、
ヘタすりゃ連続して2時間も眠れない生活は、とてもとても、精神が追い込まれる暮らしでした…。
まぁ、そうこうするうちに、お互いにベストな授乳の仕方が見つかり、
連続して寝られる時間も増えていき、
なんとなく楽になりつつなっていくわけですが。
その次にやってきたのが、夜叫症。
うっうっうっと泣き出すので、トントンして大丈夫よ、となだめるのですが、
それでもなんとなく泣き止まず、
そうこうするうちに、ぎゃーーーーっ!!
と叫ぶ。
近所迷惑とか、翌日も早起きして仕事なのに夫が眠れないとか、
そういうプレッシャーもあって、これもものすごく焦る経験でした。
なるべく寝室から離れた部屋で、抱っこしてトントンするうちに治まったのですが、
いやもう、なにか悪霊にとりつかれてるのかと思っちゃったほどで。
そういえば、下の子が赤ちゃんのとき、真夜中に1時間以上泣き止まないことがあって、
これは何かの病気に違いない!と救急センターの窓口に電話したこともありました。
でも、電話を切ったあと、ふと赤ん坊を見ると、あれ?泣き止んでる…。
必死で電話の向こうの当直のお医者さんに症状を伝えている様が面白かったようで、
あれだけ全身をひきつけながら泣いていた赤ん坊が、
ほけーっと私を見ていました…。
あらま。もう大丈夫かしらん。
私はもう一度、当直のお医者さんにお電話し、もう大丈夫なようなので、お騒がせしてすみませんとお伝えしました。
それ以来、下の子がぎゃーーっ!!と泣き止まなくなったときは、すかさず別部屋に連れて行き、
電話をかけるフリをして、
「・・・はい。はい。そうなんです。ええ。」
と架空の相手と会話をしていると、泣き止むことが多くなりました。
・・・そんなときもあったなぁ…。
今もそうだけど、子育ては試行錯誤ですよね。
雑誌にすべての正解は載っていないけれど、
それでも色々な人の、さまざまな対処法を知ることができるので、
何かひとつでも、自分の子育ての役にたつものがあればそれでよし、なんですよね。
私は、子育ての雑誌を読むと、できない自分に落ち込むことが多くて、そのうち読まなくなってしまいましたけど、
久しぶりに目を通した赤ちゃんの雑誌をきっかけに、
夜、自分が寝られるようになったことを改めて実感し、
本当に大きくなったんだなぁと、
しみじみとしてしまったのでした。